20.06.30. 桂離宮、西芳寺(苔寺)

大阪に用事があり、この時節の事情も考慮して、車で出かけることになった。

そのついでに、京都へ寄り道を。午前に桂離宮、午後は西芳寺へ。あいにくの雨だったが、静かな風情にあふれた時間となった。

桂離宮を入ったあたり

桂離宮は、八条の宮寛仁親王によって江戸初期に作られた。後陽成天皇の弟、後水尾天皇の叔父ということだが、この後水尾天皇は当時のキーパーソンだ。彼に関連する建物、庭園などのために徳川幕府から莫大な資金が出されているからだ。

桂離宮は、藤原道長の別荘 桂殿跡に作られた。

池泉庭園、つまり池を張り巡らせた回遊式庭園。すべてただただ美しく、当時、客を呼んで、舟遊びを楽しんだ情景が目に浮かぶ。茶室がいくつか設けられていて、食事なども提供されたということだ。

延段を含め、すべてが詳細に至るまで気を遣って作られていて、ため息がでるばかり。

今は、建物群は一部を除いて、二条城へ移築されている。

西芳寺の庭園入口あたり

午後は、少し雨が静かになってきた。受付後3000円を支払い、写経の後、庭園へとでる。

西芳寺は、奈良時代、聖武天皇の詔により、行基が開山。その後、荒廃した寺を夢窓疎石が、招かれて中興開山し、臨済宗に改宗された。

元は枯山水だったのが、荒廃のため、江戸時代末期には、苔寺になってしまったという。

十分な資金を掛け、手をかけて作られた桂離宮とは真逆の庭園だが、自然の偶然も重なって、リラクシングで、とても美しいと思った。

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