熊野摩崖仏へ立ち寄った後、龍岩寺へ向かう。 ここも是非とも行きたかったところである。
平安末期に行基によって開山と伝わる。
天正年間 大友宗麟が領内の仏寺をこわした時、龍岩寺もことごとく焼失したが、奥の院のみ、その災いを免れて今日に至る。
駐車場に車を止め、急勾配の石段を15分ほど登る。

岩壁を掘りぬいたトンネルをくぐると、奥の院礼堂が見えてくる。

奥の院礼堂は、岩窟に作られた懸け造(かけづくり)。上の建物は寝殿造り。緩い勾配の片流れの板葺きの屋根を持つ。 鎌倉時代の遺構で九州最古。 重文。
礼堂の前に斜めに架けられている参道のきざはし(階段)(上の写真)は、国内唯一の遺構といわれる。


格子の中には3体の仏像(重文)。楠の一本造りで高さ3m。右から薬師如来坐像、阿弥陀如来坐像、不動明王坐像。平安時代のものとは思えないほど痛みもなく、美しい。
